台湾の写真

2ヶ月遅れの写真up

台湾は雨が多い上海は東京より暖かいと聞いていたのに、気温は寒いししかも空気が悪かった。排気ガスと埃と工事の粉塵でやられ、どうやら僕はずいぶん疲れていたのだろう。ほんの三時間ほどのフライトでTPE:台湾桃園国際機場に着くと、雨と温暖な気候に緊張がするするとほどけていくのが分かった。気温は摂氏19℃。台北駅に着く頃には台湾のどこか日本的な町並みと沖縄的な風土、そして何より町中に溢れる日本語にすっかり安心していたのだった。

九份…昔の炭坑街が観光地になっている二日目に行った九份(ジュウフン)も雨。ここは昔金が採れた炭坑街を観光地化したところで、バスやタクシーで山の上まで登ると狭い道沿いに観光客向けの土産物店が立ち並ぶ。日本だと神奈川の大山の参道が似たような感じ。写真の場所は赤い提灯が階段に沿って並んでいて、九份の名所なんだそうだ。

九份茶房でお茶九份で入った九份茶房という店。日本人が好きそうな内装とポットサービス(っていうのか?急須と茶葉を出してくれる)で延々飲み続けられる中国茶。僕らはここに2時間居座ってしまった。最近気づいたけどうちの家系はおしゃべりだよね。明らかに、大磯の祖母の血。

九份茶房:店内オーナーが陶芸家だとかで、オーナー作の陶器が売られている。インテリアとしては大変よく機能しているが、作品の質はいまいち。ただこの店の良さは陶芸ではない。日本語に堪能で人の好い親切なスタッフがおいしいお茶とお菓子を振る舞ってくれて、そして適度にほっといてくれる。これこそ喫茶店に求められるエッセンスではなかろうか。

九份茶房:店内2僕らの席は昔の寝台を改造した火鉢つきの席。仲の良い友達と行くなら、この店とマッサージだけを目的に台北に行っても飛行機代に見合う。そして僕らは結構仲が良いのだった。

九份の路地夜になるにつれて雨足は強くなった。土産物店街から少し目を逸らすと閉鎖された炭坑街の寂しさがうっすらと滲む。台湾には全体的にどことなくここと似たような空気が漂う。中華民国という民主主義国にとって中華人民共和国の脅威は増すばかりだろうが、大陸の経済的発展に対してもどことなく他人事のような空気感が感じられてならない。諦観ともまた違う余裕と落ち着きがあって好感が持てる一方で「乗り切れない」やるせなさのようなものもあった。しかし台湾の人は基本的に前向きで明るい。沖縄のメンタリティと世界に通用するテクノロジーという一見相反する武器を手に。

三日目は晴れた三日目は快晴。気温も高くなり、アウターを脱いで台北市内をうろつく。

世界最大の自転車コングロマリット、GIANT台湾はサイクルロードレースを支える世界の工場として名高い。最近サボってるけど自転車好きとしては視察せねばなるまいということで店が多そうな地域にやってきた。台北市の西側を流れる川のあたりに自転車店が軒を連ねていた。このあたり。GIANTはできたばかりらしい。

自転車店が軒を連ねるすこし歩いただけでもGIANT、Bianchi、ルイガノ、GIOS、MERIDA、FUJIあたりの看板が目につく。すべてが直営路面店というわけではなさそうだが、それにしても日本ではこんな場所はない。チャリンカーにはたまらない国だ。とはいえ、値段は日本とさほど変わらなかったし、Y’s Roadみたいな巨大店も見つからなかった。

川沿いの散策道はサイクリングロードになっているこの日は日曜で久々の晴れだったので、川沿いを走るサイクリストが多かった。道路事情も含めてそれほど自転車に良い環境ということでもなさそうなのだが、ママチャリからロードレーサーまでいろんな年齢層があらゆる自転車に乗ってサイクリングを楽しんでいる。ただ、休日の多摩サイほど混んではいない。

“台湾の写真” への3件の返信

  1. ちょっと気軽に行ってみたくなるかな。
    おしゃべりの家系はね、相手を見失うとつんのめってしまうんだよ。そこからがまた面白い。

  2. 台湾は気軽に行けるよ
    まあ上海も物価が安いし気軽といえば気軽なんだけども気疲れする

    筆談用のノートとガイドブックさえあれば
    中国の都市部はわりとどうとでもなります