なんとも情けない話なのだ。
ことの次第はこう。今日昼間にあやが遊びに来て、当然僕はイヤホンの自慢を厭らしく始めたわけ。そんであやにつけてみたら、どうもこっちの声が聞こえていないようなのだ。昨日のエントリーを読んで貰えば分かる通り、僕は遮音性は低いと思っていた。なのに全く聞こてないようなのは何故だ、僕はひょっとして間違ったつけかたをしているのではないかと思い始めたのだった。
仕事をしながらいろいろ試してはみたのだが、いくらがんばってもうまく入っていかない。しかし考えれば考えるほど、この音質はShureの高評価と値段から考えても納得のいくものではない気がしてきて、今日仕事が終わってから(深夜二時くらいからついさっきまで)1時間ほど試行錯誤を繰り返してみた。そうしたら、
すぽっ
と、
入ったかと思うと、今までとはまったくステージの違う音を出し始めた!!
低音が分厚い。それまで低音があまりに聞こえてこないのでこのイヤホンはもしかしてハズレなのではないかとさえ思いはじめていたのが嘘のよう。分厚くソフトで滑らかな低音~中音を奏でる。それでいて高音もしっかり聞こえる。解像度が多少落ちた感じがするのは遮音性が飛躍的に高まったのでオープンエア気味だったのがクローズドエアになったというのと、低音の表現力が伸びたせいだと思う。
結論。E2c最高。MDR-E888?なにそれ。
昨日のレビューを見るにつけて恥ずかしいが、まったく間違った装着法で僕はレビューを書いていたのだった。「つけかたを間違えるとE2cは糞イヤホン」とは良く見る話ではあったが、こんなに違うとは正直思いもよらなかった。そもそもE2cがこんなへんな形をしているのは、耳の中に納めるためであったようだ。
っつーかねー、つい二時間ほど前までのE2cはウンコですよ。それと較べられてたSONY MDR-E888も哀れではあるが・・・構造からしてこれはイノベーションなので、そのへんのイヤホンがちょっと音を良くしたのとは根本的に違う。
ほかにもいろいろ嘘を書いた。装着感がソフトで耳が痛くならないというのは嘘。かなりねじこむので最初はけっこう痛い。さらに微調整してうまい入れ方を見つけると痛くない位置もあるが、ここは研究を重ねる必要がありそう。そもそも僕の耳の穴の小ささが今回の誤解のもとであったので、耳の穴が小さいひとは買う前に人に借りてみるなどして装着できるかどうか試した方がいい。結局いま使っているイヤパッドはふんわりのほうの小。ほかは(僕には)まったくだめだということがわかった。中のふんわりなら多少は使えるが、どんどん耳が痛くなってくるので長時間は無理みたい。人によってはほんとにどのパッドもだめということがありそうな気がする。
MDR-E888を使っていた頃、イヤホンを指で押さえて耳に押しつけると遮音性が高まって音が大きく聞こえたが、それと似たようなことがイヤホン単体で行われている。それを前提に作られている音なので、付け方を間違えてオープン気味になるとスカスカになるということのようだ。きちんと入ると耳のそばで指を鳴らしてもほとんど聞こえない。
しかし上から下までよく鳴る。しかもこれはどんな人が聴いても「いい!」と言える音だろう。耳は痛いので耳の穴のでかい人がうらやましいが、この音が出るならそれくらいどうってことない。これがあれば通勤が楽しくなるかも。通勤ないけど。
気になるのはこのフィット感と遮音性がどこまでカナル型ヘッドホンの一般に言えることなのか、ということ。こんど誰か貸してね。
ああ、なんか、音楽ってこうだったなあ、っていう音が出ます。
ナンバガのOmoide In My Head(サッポロ)
中村一義のSSTVライブ@野音(盗聴)
曽我部恵一のギター
このへんで涙が出そうに。