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サーキットイベント用自動車テレメトリーシステム開発

2018年夏の参加車両

レースシーンにおけるコンピューターとネットワークの寄与はもはや不即不離と言っていいものです。車両のテレメトリー情報、ドライバーとのコミュニケーション、コンペティターの状況の把握などなど。情報こそが適切な判断に、速さに、そして勝利に繋がります。
ひとことにレースと言っても単に速度・速さを競うだけではなく、古くからラリーや耐久レースなど、多種多様なレースルールが存在します。
昨今ではエコ意識の高まりからエコ度を競うレースレギュレーションも登場しています。

これは何もF1などプロの世界だけでなく、アマチュアのレースでも同じです。年に二回トヨタ自動車様が開催している「エコカー選手権」もその一つ。
そこへ参戦している欧州車を中心としたパーツ・チューンショップ有限会社キャロル様と、『首都高バトル』などレースゲームで有名な元気株式会社様にお声かけいただき、チーム『Genki Racing Project』にODANI UX Design&Graphics の自動車向けソフトウェアソリューションブランドである nerdfulworld として参加しています。
GRPは最大5台同時出走、チーム人数が50名を超える大所帯チームであるため、参加チームメンバーが容易に各自適切な情報を入手できるソリューションが要求されました。

提供しているシステムの機能は以下(一部抜粋)
・車両の位置・速度ほかOBDIIテレメトリー情報を中央サーバーでリアルタイム集計しチームメンバーのスマートフォンへ配信
・複数台同時出走対応
・各車両のラップタイムおよびレース関連情報配信
・ドライバーおよびピットコントロールに対し適切な走行補助データを提供
・通信端末の温度モニタリングおよび冷却ソリューション
・過去データの参照・リプレイ
・GPSによるラップタイム計測
・特殊ルールに対応するスタート判定
・ピットイン判定
・セクションタイム計測
・理想タイムとの差分表示

エコカー選手権のレギュレーション自体が単に速度を競うものではない独特のもののため、また出走台数が数十台という特殊性もあり、一般的なレーシングソリューションが使えない中、スマートフォンと通常回線でのインフラ設計とWEBテクノロジーを積極的に利用したソフトウェア設計を選択しました。一般に「プログレッシブウェブアプリ」と呼ばれるもので、これまでは専用アプリケーションで提供されていたような高度なコンピューティング能力が必要とされる処理をサーバーとスマートフォンなどブラウジング端末で処理する手法です。
これにより50人以上のチームメンバーが各自のスマートフォンで必要な情報にアクセスすることが可能になりました。
各自のスマートフォンを利用することで大人数に対して慣れない機器の操作を学習する時間的コストが無くなり、また開発も実質世界中どこにいてもテストができるため、スムーズに進みました。

2016年の耐久レース参戦から始まった開発も2018年夏の大会でver.4となり、さらに洗練されていく予定です。