プントにETCをつけた

日曜日にプル・プルカノと宇都宮までジャパンカップを観に行くので、ETCがあると気分がいい。
ETC車載器とセットアップで13000円くらいなんですが、取り付け工賃が輸入車だと8000円ちょっと取られてしまう。これは気分が悪い。国産車だと5000円くらいだったかな?
そんなわけで自分で取り付けることにしました。

ネットでDLしたETC車載機の説明書によると「オーディオ裏の電源とアースから分配させて電源を取れ」と書いてあるのですが、純正オーディオの代わりに鎮座しているHDDナビがかなり無理矢理入っていて、ちょっとやそっとの力では取り出せそうにありません。引っこ抜こうとしていたら周辺パネルが壊れそうな気がして、やめました。なぜこの高いナビがくっついたまま売られていたのか分かったような気がします。そこでオーディオ電源は諦めて、車内ヒューズボックスからヒューズ電源というパーツで電源を取ることにしました。

買ったもの
ETC車載機 三菱重工 MOBI-500B 9800円
ETCセットアップ料金 2500円くらい
ミニ平型ヒューズ電源 エーモン工業 20A->10A 397円
社外ホーン用アース線 エーモン工業 290円くらい(アースが予想外に遠かった際の予備。使わなかった)

さて、買ってきたはいいんですが、車の電装系をいじるのは初めて。そもそも電気には疎いのでけっこう不安です。
まず身の安全を確保するためにバッテリーのマイナス端子を外します。わざわざACC電源(*)のみのETC車載機を買ってきたのでキーを抜いておけば大丈夫なような気もしたんですが、配線しようとして手を突っ込んだときに感電しても悲しいので安全対策をきちんとします。(* ACC電源:アクセサリー電源のことで、車にキーを入れて一段階回した状態で通電する電源のこと。常時電源は常時電気が通っているがACCはキーがOFFのときは通電しない)(2010.2追記。エンジンを回してなければ車載バッテリーの電圧は14V程度ということを知りました。ほぼ感電はしませんが、気をつけるのは悪いことではありません)

ヒューズボックスから電源を取ったところヒューズボックスについてはヘインズマニュアルにも車の取説にも載っているので問題なし。オーディオ(7.5A)から取っても良かったんですが、HDDナビとの共存が若干不安だったのと、いまやタバコを吸わない僕にとってはシガーソケット(20A)が無駄なのでそっちから取ることにしました。運転席右手のフタをコインで開けるとすぐヒューズボックスにアクセスできます。目当てのミニ平型ヒューズをラジオペンチで引っこ抜き、買ってきたヒューズ電源を刺します。ヒューズ電源には3Aのヒューズがさらについていて、その先にギボシ端子がついているのですが、ETC車載機の電源ケーブルは分配コネクタ状になっているのでギボシ端子と3Aのヒューズの間に噛ませます。ここまでは問題なし。

次にアンテナ。このETC車載機のアンテナはダッシュボードに置いても窓に貼ってもよいというもので、目立たないほうということでルームミラー裏の窓に貼ることにしました。フロントガラスの辺縁を沿わせて運転席側から下に下ろします。これも問題なし。

問題は、アースです。HDDナビがはずれてくれればその裏に電源とアース線がきているのでそこに噛ませてしまえばいいのですが、それができないのでアースを探す必要があります。アースはどこか。ヒューズボックスの周囲には見あたりません。車の取説には記載がないのですが、ヘインズマニュアルには
Earth Locations として
1 At battery terminal
2 LH inner wing
3 LH inner wing
4 LH inner wing
5 RH footwell
6 LH side of luggage compartment
7 On gearbox
8 LH inner wing
とあります。おおざっぱすぎてどこだかよく分かりません。しかもこれは左ハンドル車のはずなので、逆になっているのかそうでないのかもわかりませんでした。実際に見てみるしかなさそうです。
ぶっちゃけ車体にくっついてればどこでもいいというのはあるんですが、塗料も塗ってあるのでできるだけちゃんとしたアースを探してやりたいと思いました。アースとは言いますが車におけるアースはマイナス端子であって、電子は実際はこっちから来ます。電流は逆ということになっています。まあどっちからというのはいいんですが要するにマイナス端子であるところのアースをきちんと接続しないと動きません。冷蔵庫の漏電対策用アースとは違うものです。

左側(Left Hand)の inner wing がほとんどですが inner wing ってなんだ??
運転席側の足下をあちこち開いてじっくり見てみたのですが、アースボルトらしきものがどこにもありません。
ほかに一番ありそうなのはピラーの中ですが、サイドエアバッグもあって開けない方が良さそうな感じが・・・
仕方がないので inner wing はとりあえず諦めて、5 を探します。footwellとは「足下の空間」。アースは左ハンドル仕様のまま右にあるという線もありそうな感じがしたのですが、助手席側の足もとのスペースを開けたらちゃんとありました。ここのプラスチックのフタが簡単にとれそうに見えて実は隠されたボルトで止まっていて、前オーナーは無理矢理開けようとして一度割ったようですw
(正確には前オーナーがHDDナビ設置を依頼した業者が割ったものと思われます。ここにアクセスする必要があるのはHDDナビの設置のときだけで、現にぶっといアースが来ていました。1DINしかない車に2DINのHDDナビを搭載しようというのですから、かなり無茶な仕事であったことは想像に難くありません。ナビ本体は運転席の下に収まっています。ナビ本体から出る大量の配線が運転席右側の足下に隠されており、さすがプロの仕事と感心しきり。)
助手席足下のアースポイントさて、助手席側にやっとアースポイントを見つけたものの、電源とETCは運転席側なので配線を通さなくてはいけません。足下のセンターよりにあるパネルを両側外して、エアコン吹き出し口の下あたりにアース線を通し、なんとか開通。
あとはETC車載機についてきた結束バンドと固定フックできれいに配線をして、できあがり!

ドキドキしながらバッテリーの端子を戻し、ヒヤヒヤしながらイグニッションを回します。ACC位置まで回すと、、
「ピロリー♪ETCカードが挿入されていません」
おおー成功です。結局一番時間がかかったのはアースを探すところだったので、それを除けば作業は簡単です。入門にはちょうどよかったかも。

使った工具は
スパナ:バッテリー 10mm / アースボルト 9mm
アーレンキー(六角レンチ):センターコンソール足下のサイドパネル 4mm
精密ドライバー:ETCの土台とETC本体の固定用 +0
ラジオペンチ:ヒューズ外し、電源分配コネクタ用
10円:車内ヒューズボックスのフタ用
そして電源が落ちてルームランプも無くなりますので、手元を照らすライト。よもや屋久島のために買った安物のヘッドライトが再び役に立つ日が来るとは思いませんでした。とっぷり日が暮れていましたが、そのヘッドライトと自転車用のLD20で問題なく作業できました。
スケートボードと自転車用に買い集めてきた工具で事足りたので、工具を買い足す必要は特になかったものの、引っ越しであちらこちらに散らばった工具を探すのは一苦労。(memo:工具箱を買うこと。アーレンキーは長いのを買っておいたほうがいいかも。いまの工具ではステアリングコラムにアクセスできない)

しかし、これで終わりではありません。
電波の送受信ができているかをチェックするには、実際にETCレーンに入ってみるしかありません。すでに時間は22:00を回っていたので、深夜割引の時間帯です。この前走った圏央道青梅ICに向かいます。
ICに到着してみると、なんとETC/一般の共用レーンがありません。ピンチ。失敗したら後続車両に迷惑がかかるので、後ろがいないことを確認してETC専用レーンに・・・無事クリア!
一つ先の日の出ICまで行き、すぐ降ります。深夜割引で200円だったようです。200円なら乗るかっていわれても、普通は乗らない距離ですけどね。

そんなわけで、ETC装備完了!日曜日は割引旅行です。