左足ブレーキを練習しはじめた

ポール・フレール先生の教えにしたがって左足ブレーキを練習し始めた。AT車の左足ブレーキには賛否両論あるが、反対論者の主張はおおまかに言って以下のようなものだ。

・正面衝突時フットレストに乗せて踏ん張る足が必要だよ派(シートベルトはしないよ派)
・とっさのパニック時に右足を踏み込んじゃって却って危ないよ派(パニック派)
・左足は微妙な操作に向いてないから使っちゃだめだよ派(右利き派)
・左足を使ったら疲れちゃうよ派(軟弱派)
・サーキットじゃあるまいし、公道で左足ブレーキとかプゲラ派(プゲラ派)
・ちゃんと「かもしれない運転」で走っていれば右足で十分だよ派(右足全能派)

まず僕の左足ブレーキ利用の要請は(元々左H車なので)アクセルとブレーキペダルの隙間が小さいというスペースの問題から生じているので、「右足で十分」という主張は考慮に値しない。足は矯正されずに左利きのままなので「左足では危ない」という意見も関係ない。気になるのはパニックブレーキ時に踏ん張る足が必要だという意見だが、これは過大な衝撃が発生した際には足は無意味になるので、シートベルトに頼るほかない(エアバッグは補助)。つまり、この主張には意味がない。もっともシートをめいっぱい倒したり、斜めになって座るような妙ちきりんな座り方をしていたらシートベルトが正しく機能しないので、足に頼るほかないかもしれない。
残りは慣れの問題である。

これに対して左足ブレーキ推奨派の意見は明確だ。
・とっさの際の空走距離が短くなる(ポール・フレール調べで0.2s=50km/hで2.8m)
・ABペダルの踏み間違いがなくなる
・Aを放しながらBを踏む動作、またはその逆ができる

ABペダルの踏み間違いは昨今頻発している。高齢者がコンビニに突っ込むというような事件でよく目にするが、つい先日40代のドライバーでも起こしていた。これを「右足はアクセル、左足はブレーキ」とすることで防止しようということなのだが、これは両方を一度に踏んでしまうことがある僕の車の状況改善に直結する。パニック時に人間は足を突っ張ってしまいさらにアクセルを踏み込んでしまうと教習所で習ったが、両方踏み込めばブレーキが勝つのでその点も安心だ。アクセルを放しながらブレーキを踏む動作というのはフレール先生が書いていたのだが、これについてはまだ未検証。車によっては動作が怪しくなるらしいので注意。

というわけで、練習して左足ブレーキがものになるかを見てみる必要性を感じていた。

昨晩仕事を終えたので深夜ドライブに出てみた。羽村から羽村大橋を渡り武蔵五日市のほうに出て梅ヶ谷峠からぐるっと回ってくるコース。23時くらいに出たのだけどさすが連休明けとあってか車が全然いない。至極快適で、左足ブレーキを練習するにはもってこいであった。これまでも1,2度試してみたことはあったが、慣れた右足に較べてブレーキの扱いがぎこちなかったのは感じていた。プントはカックンブレーキの傾向が強いので尚更デリケートにブレーキングする必要がある。しかし左足の練習を始めてから信号で五度くらいブレーキをかけると、コツはすぐに足が覚えてくれた。右足の躊躇もなく、回を増すごとに右足を踏み換えなくて良い快適さが実感される。(慣れるまではとっさの飛び出しなどがあった場合危ないので、見通しの良い安全な場所で低速で練習したほうがよい)
慣れ始めて感じたのが、黄色信号で止まれるタイミングが深くなったこと。目視確認からブレーキ開始までの時間が短くなったためだ。僕はODテストでも瞬間的な決断力に欠けると言われているのでこれは大変嬉しい。黄色信号で止まれるタイミングが浅いのは、自分の運転でけっこう気になっていた点だったから。これはつまり危険察知の際のブレーキングも早くなるということで、たいへん結構なことだ。

コースは最終的に梅ヶ谷峠という山中の峠道を越えて吉野街道に出るのだけど、ここにさしかかる頃には右足/左足の分業がしっかりできて、下りでのブレーキングもスムーズになっていた。駐車場での車庫入れも問題なし。これはけっこういけるかもしれない。

深夜ドライブは(必要に駆られて行ったことはあったが)それ自体を目的に行ったのは今回が初めて。燃料計の目盛り読みで2目盛り、だいたい4リットル弱のガソリンを消費した。うーんこれはなんとなく罪悪感があるな。値段にすると大したことないのだけど。ちなみに前回給油時からの平均だが燃費13km/Lを記録した。回転数を上げると燃費がよくなるような・・・

“左足ブレーキを練習しはじめた” への8件の返信

  1. 僕は右利き且つブレーキをカックンさせないことに重点を置くので、左足ブレーキはやりません。
    が、できたらいいけど、足に注意がいくと肝心の前方に注意が行かなくなるのでは?と危惧します。
    オートマ限定だっけ?だとしたらそのうちマニュアル免許取り始めたりして・・・

  2. 免許はMTだよ
    MTにすると困る、という人もいるみたいだが、PFは関係ないと言ってるな。まあどのみち既に大幅にMT運転を忘れているので、練習しなおしだろうねー

  3. 今日も昼間走ってみた。信号が多く交通量が多い道でも左足ブレーキはふつうに使えた。新青梅街道を昼間走っても13.0km/Lから落ちなかったので、もしかしたら燃費が良くなったのも左足ブレーキのせいかもしれない。走行時危険を予測してアクセルからブレーキに足を移す動作が頻発すると、それだけアクセルを踏み直す回数が増える。そうするとプントの説明書にあった「アクセルの開きを一定に保つことで動作するフューエルカット」が作動しづらくなってしまう。左足ブレーキなら予備動作がいらないのでアクセル上に足を置いたままにできる。車の挙動も安定した気がする。

    僕の場合初心者だからなのか「どっちに足をおこうか」と迷うことが多かったので、これは福音だなあ。自分の左足がブレーキ操作に向いているかどうかは確かめる必要はあると思うけどね。僕は微妙な操作は左のほうが優れているので楽だったのだとおもう。でも僕は利き足でない右足で普通にAB操作ができるので、右利きの人にとっても同じことなんではないかな。

    デメリットは左足が疲れること。でもどのみちフットレストがなくて所在なかったので、少しすれば筋肉が慣れてくれるだろう。

  4. なんにせよ、僕は初めて自動車を運転してから半年経ってないので、今だからこそできることではあるかもしれない。これが4年5年経ってしまったら矯正するのは難しそうだ。

  5. おおそういえば。近場で押さえたのが2つあったよ。
    ・千葉/富里~印旛 80km
    ・富士山一周200km
    「何もしないコドラならやるよ」と思ってたから丁度いいな。