バカ売れしているという BOSE TriPortIE を買ってみた

A子さんが COWON iAUDIO U5 を買った。音質に定評があるというのは聞いてたんだけど、これほんとにいいかもな。まだほとんど聴かせてもらってないのでこれについては後日じっくり聴いてみます。
A子さんはそのままイヤホンを買おうとしていたので、ちょうど僕がShure E2cの音に飽きてきたというのもあり、気になっていたTriPortIEを買ってみた。気に入らなければE2cを使ってもらえばいいし、明らかに音は違うのでバリエーションとして楽しめるだろうと思ったのだ。(以前買ったゼンハイザーの MX90 VC はどうやら紛失されたようで・・・まああんまり評判いい機種じゃないけどさあ・・・)
仕事中音楽を聴くために買おうとしていたAKG K601が納期二ヶ月とか言われたから、届くまでこれで暇つぶしだな。

で、TriPortIEのインプレッションなんですが、これエージングが100時間必要とか書いてる人もいるんだよね。5日間鳴らしっぱなしにしろってことですか。その時点でおかしいよ。一日二時間聴いても2ヶ月だぞ。価格comでは7ヶ月経ってから良くなってきたとか言ってる人もいるし・・・もうね。スピーカーやヘッドホンでは100時間くらい普通なのかもしれないが、ポータブル前提のイヤホンでそれってどうなんだろう。その辺も含めて今後の感触の違いが楽しみではあります。
以下は初日のインプレだということを前提にどうぞ。

とりあえず低音鳴りすぎ。どっから出てんだよこれ・・・
以前K0君が買ったKOSS Plugも低音すごかったけど比じゃない気がするぞ。
耳の中で低音てのがまず違和感がある。ふつう体全体で感じるもんだし、イヤホンでこんな出すの?出るの?という音。

次に「解像度って無視ですか?」と訊きたくなるような高音域の曇りっぷり。これは装着法を正しく習得することである程度解消される。カナル型と違って昔のイヤホン的に「耳に乗せる」のが正しい装着法だ。それでいてカナル的な鳴り方をするのが特長ということか。装着感はなかなか開放感があってよい。むしろ好き。装着をちゃんとできるようになると「くぐもる」というのは無くなるんだが、このへんはカナル型以降のイヤホンの宿命なのかもね。商品によってつけかたが全然違う。でもこれで完全に解消されるわけじゃないんだよね。ちゃんと装着できていても、高音域は弱いというかぼやけてる。

E2cと較べると、装着感は遙かに楽。E2cの密着ぶりとスポンジカナルの通気性は嫌いじゃないんだけど、やっぱり長時間の使用は疲れる。

IEは明らかに変な音バランスなんだが、長時間聞いてると洗脳されるのか「これもありかな」と思ってくる。特に音源によってはハマるものはあるようだ。タテタカコとか結構やばい。あと構成音数の限られている曲(エレクトロニカとか)は美しい低音に屈服しそうになる。でもロックとかジャズでバンドがちゃんと演奏している曲で、さらに女性ボーカルだとかなりよろしくない。タテタカコは少年だから良かったのか。
ま、僕はもともと据え置きスピーカーではBOSE耳だし、慣れちゃえばこんなもんかというのが一日目の感想です。ですがこのままでは人には勧められません。今後エージングを経てどう変化するかは見物。

ただ、今回思ったのは耳というか聴覚の順応能力ってすごいなという点。最初低音がきつすぎて何も聞こえないような気がするくらいだったのが、耳が少し慣れるときちんと分離することができる。耳鳴りを考えてみればそれくらいの適応力があるデバイスだというのは分かるんだが、逆に言えば変動の激しい感覚だということだよね。オーディオマニアの言うことが信用ならないというのは(「感動度」の麻倉○士とか)真であるなと思いました。

しかしそれにしてもエージング100時間てなげーよ。100時間で「イヤホン耳もBOSE耳」になっただけじゃないのか。

“バカ売れしているという BOSE TriPortIE を買ってみた” への1件の返信

  1. はてさて、100時間どころかそろそろ半年~一年が過ぎようとしているわけですが、E2cは親父にあげてしまってこればっか使ってます。かけ心地が最高というのもあるんですが、耳が完全にBOSE耳になってしまった模様。特に最近は街で聞いてると「なんていい(低)音を出すんだ…」と思う瞬間が多くなってきた。エージングに時間かかりすぎだ。