小豆島-四国の旅から帰宅しました

30日に戻ってきました。
旅程
1日目 羽田空港~空路移動~高松空港
 高松泊
2日目 高松港~フェリーにて海路移動~小豆島土庄港(香川県小豆郡土庄町)
 小豆島泊
3日目 小豆島観光・仕事も少し
 小豆島泊
4日目 小豆島~高速艇にて海路移動~高松港~JR土讃線にて陸路移動~伊野駅(高知県吾川郡いの町)
 いの町泊
5日目 いの町~自動車にて陸路移動~土佐西南大規模公園(高知県幡多郡黒潮町)
 黒潮町泊(野外キャンプ)

高松の印象
自分で湯がく@松下製麺所高松に着いたのは夜遅かったため食事も飛行機の中で済ませていましたが、ホテルが繁華街に近かったので少し町をぶらぶらしてみると、吉祥寺のアーケードに歌舞伎町のスナックがくっついたような町でした。次の日は朝から荷物を高松駅のロッカーに預け、100円で一日中借りれるレンタサイクルに乗ってうどん行脚です。夕方には小豆島へ渡らないといけなかったので名勝として名高い栗林公園のあたりまでで3軒回ることができました。
さぬき麺業本店…けっこううまかった
上原屋本店…かなりうまかった
松下製麺所…すごくうまかった
松下製麺所のぶっかけこれらは高松駅からの自転車圏内で「るるぶ」に載っていたというだけで選んだもので、うどん通のランキングにも出てこないお店なのですが、初さぬきうどんの僕にしてみれば十分すぎるくらいでした。本当においしいと言われる店は車でしかいけない内陸の方や空港から離れたところにあるそうですが、いつかそういう店にも行ってみたいと思わせるに十分なイニシエーションでしたことよ。おなじ「ぶっかけ」でおなじようなダシのとりかたをしているように見えるんですが、それぞれ味が違うんですねえ。決して味が濃くはないだけに、素材の微妙な差やちょっとした作り方の違いが味に反映しやすいのかも。

小豆島の印象
小豆島(余島)高松からはフェリーと高速艇が出ています。フェリーでは500円強で一時間、高速艇は倍程度の値段で30分ですが、フェリーはファミレス風のキャビンを持ち非常にゆったりとした快適な船旅が楽しめます。帰りは高速艇を使いましたが、もし時間があるならだんぜんフェリーがおすすめ。

小豆島;国際ホテルから池田湾を望む大きな島だな、というのが第一印象でした。名前のせいか小さな島というイメージがあったのですが、自治体が二つ含まれていて3万人も住んでいる大きな島です。内海なのでビーチは常時凪ぎのような状態ですが2004年の台風のときは高潮で床上浸水した地域もあったそうです。
この島はオリーブ、醤油、そうめんなどの食品製造で有名ですが、自由律俳句で有名な尾崎放哉の臨終の地でもあります。彼の句は独りであるという寂しさを詠ったものが多い、というかほとんどがそういった句ですが、島から受ける印象は決して暗いものではありませんでした。

花の多い島お年寄りも多く、また廃墟になっている建物も多く、決して富める島というわけではありませんが、軒先に花を育てている家の多い、閑かで落ち着いた美しい島でした。
2泊したものの仕事が残っていたためホテル周辺しか見ることができませんでしたが、次に行ったときには一周80kmという島を自転車か車で巡ってみたいものです。

高松から高知までの移動
土讃線しまんと号;これ水平高松から高知までは電車を使い移動しました。四国を縦断する土讃線というJRの路線です。地図帳ファンなら知らない人はいない、大歩危(おおぼけ)・小歩危(こぼけ)を通ります。高松駅から16:25発の特急しまんと号に乗り、途中で岡山から瀬戸大橋を渡ってくる南国号と連結し、高知を目指します。高松で駅員さんに言われたとおり指定席券のいらないガラ空きの車内でしたが、ジェットコースターのように傾きながら(写真参照)軽快に飛ばすディーゼル車に揺られます。
土讃線;大歩危駅しかしさすが四国の難所・大歩危。四国中央の渓谷部に入ると右に左に揺れに揺れ、自動車酔いのような気分の悪さを味わいながら、日が暮れる19時頃高知に着きました。

いの町の印象
いの町;仁淀川今回ごやっかいになったお宅がある「いの町」は、高知市の西隣にあります。非常に大きな、、というか広い自治体で、仁淀川(によどがわ)という美しい川が流れています。この町の酒造メーカーで働いている友人夫婦の家におじゃましました。その夜の酒はとうぜん、たいへんに美味でした。酒メモ;瀧嵐(吟の夢)、久礼(生酒、吟の夢)、酔鯨(吟の夢)

いの町;仁淀川、下流を望む次の朝遅くに目が覚めて近所を散歩したのですが、伊野駅周辺は古い商家の残るすてきな商店街でした。商店街の奥の大黒様の神社まで行き、仁淀川への土手を上ると写真のような風景が広がっています。この場所の様子をなんと形容すればいいのだろう…。僕はふだん多摩川べりを自転車で走っていて、世田谷の方から青梅まで行くわけだけど、こんな開放感のある場所は多摩川にはありません。目に見える範囲に、自分より背の高いものは木か山か…(あまり品のよろしくないデザインの簡保の宿はありましたが)
僕はホストに「いいところだね」と言いましたが、むしろここは自分の住んでいる町が「悪いところだね」と思わせてくれる場所、でした。決して自分が悪いところに住んでいるとは、いままで思っていなかったのですが。

朝の散歩から帰ると、新妻となったはなちゃんが たけのこごはんのおにぎりとみそ汁を立ててくれました。奄美で数ヶ月も独りでキャンプをしていたのがここの主人です。この夫婦はこの町で古い借家に住み、裏の畑で玉葱を育て、鮎を釣り、蚊帳を張り、酒を仕込み、コーヒーを煎り、来年の今頃にはもう一人の家族が増えていることでしょう。ちなみにここの主人はG君といい、名前の漢字は僕と同じです。

海のバザール・讃岐うどん「ほうばい」さて、その後我々は年代物のワーゲンに乗り込み、一路高知の西方を目指します。ほとんど四万十川に近い、黒潮町という海辺の町です。この日、G君の友人の結婚披露宴兼第一子誕生祝兼経営する讃岐うどん店の移転オープン記念というめでたい宴が催されるためです。四国のどのあたりなのかあまり考えずについて行ったのですが、3時間くらいかかったでしょうか。

ほうばい;ファイヤーポイ会場(新郎新婦が新規開店したお店「ほうばい」)は土佐湾の土佐南西大規模公園という公営公園の中にあり、店のテラスの先はもう砂浜です。参加者の半分くらいがサーファー、そこに新郎新婦の親族や友人の子供達が入り交じり、一説には200人いたという巨大披露宴でした。(店主が主役だったためうどんは食べられませんでしたが、おいしいらしいですよ)
G君が搬入した樽酒もビールも食事も飲み、食べ、フラダンスを見て、歌を聴き、ファイヤーポイを鑑賞し、私たち二人は便乗した形でしたが大いに楽しませてもらいました。
ほうばい;キャンプファイヤー9時を回り店が仕舞ったので、砂浜でのキャンプファイヤーで暖を取ったあと、昼間のうちに隣のキャンプ場に張っておいたテントに移動し、そこへ泊まりました。隣と行っても徒歩で30分くらいかかる距離でしたが・・・
15年ぶりくらいのテント泊はここちよかった。

平野サーフビーチ次の日は少し足を伸ばしてもらい、四万十川を見に、というかおいしい鰹を食べに四万十市へ。四国南西部には空港がなくまた高速道路も延びていないため、このあたりはサーファーの天国のようになっているそうです。小豆島とはうってかわった、外海の雄々しさがありました。
G君おすすめの「季節料理 たにぐち」というお店で食べたのですが、、鰹がうますぎて鼻血が出ました。いや、比喩でなく実際に。まあヒノキ花粉にやられたってのも若干、あったとは思うんですが。鰹の刺身を食べた直後に、ブブっと。
鰹の写真もお見せしたいところですが、この日は酒のせいか設定を間違えまして、昨晩の夜撮りのままの設定で撮ってしまいました。おいしさを伝えるどころかスポイルしそうなのでやめときます。

その後いの町に戻って荷造りをし、高知龍馬空港まで送ってもらい帰京したわけですが、今回の旅はいつもと違ってその土地で生活している人に多く触れることができた旅でした。そのお陰で我々は旅行者ではありましたが観光とは少し違った視点で旅することができたかと思います。田舎を持たない私と田舎のある人の違いという視点、また私が地方で暮らすにはスキルが足りない、所詮は都市で仕事にしがみつく都市生活者であるという視点、そういったものを得ることができた旅でした。
いつものように「帰ってきたね、いやーやっぱりわが家が一番」と言うわけにはいかなかったのが、その証左でありましょう。

“小豆島-四国の旅から帰宅しました” への3件の返信

  1.  旅帰りの疲れも知らず、きょうは張り切って、ゴミ処理をしてくれてありがとう。妹たちも岳のお兄ちゃんの働きに目を見張っていました。帰りも自転車心なしか後ろ姿の肩が落ちていました。また元気回復したら来てねって。