ブルーノート東京

行ってやった。

都会の地理に疎い僕らは地下鉄をわざわざ乗り継いでまちがった駅に降り、青山一丁目から表参道まで歩くハメに陥りながらも、EZ ナビウォークの力を借りてなんとかブルーノート東京へたどり着いた。思えば去年も別方向から迷ったのだった。
ちゃんと地図を確かめてから行けばいいのにね。

ここでブルーノートのシステムについて紹介しておこう。
まず、予約していても整理券の発行を受ける必要がある。予約は氏名と電話番号で行われるシンプルなものだが、その分人件費がかかって管理側はめんどくさいだろう。
当日のタイムテーブルは以下の通り。ちなみにこの日は19:00と21:00からの二回ライブが行われたが、僕らの行ったのは一回目。

15:00 整理券の発行・ミュージックチャージの支払い
17:00 整理番号順に入場開始
 ~  テーブルにて飲食
19:00 ライブスタート
20:30 終演
     食事の料金精算

去年初めて行ったときはこのシステムの本当の恐ろしさを知らず、軽食しか腹に入れずに行ったため、なんやかや大量にオーダーして食事の料金が1万オーバーするという失敗を犯した。そのため今回は事前にラーメンをたらふく入れてから挑んだのだが、やはり2時間という長時間を、オーダーすれば酒や料理が運ばれてくる席でただ座っているというのは相当の苦行である。800円のモルツビールや1400円のイカフリッター等々で、結局2人で5000円くらいは持って行かれた。

このシステムのいいところは「いい席が欲しければ開演二時間前に来て待っていなさい」というもので、ミュージックチャージで既に一人8000円持って行かれているところへこの仕打ちはなかなか堪えるものがある。料理は決してまずいとは言えないが値段に較べたらどうかと思うことは多々ある。山頂値段のようなものだと思うしかない。

少ない体験から構築した攻略法は以下
席は全部で300シートしかない。整理券順に入場後すばやくシートを探して決める必要があるが、中心部のシートはかなり整理券の番号が若くないと座れない。4人テーブルに2人ずつ向かい合った席になるので、どこもかしこも相席だらけといった感じである。
ただ、ホールは非常に小さい。どこに座っても大きなホールとは較べものにならない臨場感なので、近さよりも見やすさを重視して選んだ方がいいように感じる。外縁の喫煙席は最後に人が入る席で、かなりゆったりとしているのでねらい目と思われる。
着席するとまず「こちらアーティストが命名したカクテルになります」と80年代かくやという感じの恐ろしいジャブが飛んでくるのでそれをかわす必要がある。
その後狭い席にでかいメニューを置かれ、オーダーを迫られる。ここで「要りません」とつっぱねて二時間ねばるのは気高い行為ではあるがダレるので、ほとんどの人は飲み物と、500円で大量に出てくるフライドポテトを頼んでいるようだ。今回頼んでみたが、多すぎて飽きた。水を頼むと「エビアンですか?」と訊いてくるので「いえ、水です」とはっきり言っていきたい。

さて、これだけ厳しい場所であるにも関わらず毎年行ってしまうのは、先述のシートの少なさと、ステージとの距離の近さに尽きる。予約さえとれればNHKホールのさとがえるコンサートとは比較にならない近さでライブを味わえる。一番遠い席であってもNHKホールの最前列くらいの距離なのではないかと思うくらいだ。今回は整理券の番号は60番台でけっこう遅かったのだが、運良く前から3番目のテーブルにつくことができた。ステージも一段高くなってるだけなので、ほぼ目線。僕が座った席からステージまで3mくらいだろうか。

実際のステージは今まで何度か見た中でベストだったかもしれない。中でもドラムのクリフ・アーモンドが際だっており、ドラムの正面の席だったのでかなりやられた。これまでは丸々としたアンソニーに見とれることが多かったんだけど、うーん、すげーね。
ステージの詳細はmixiであやが紹介しているので割愛。

フジロックではくるりの臨時ドラムをやったらしいが、くるりにはもったいないよ。