邪宗門

邪宗門賃貸契約を結んできました。大家さんにも会わせてもらったしあとは引越までにやらなくてはいけないことどもを片づけるのみ。仕事仕事。
国立にはいくつか有名な喫茶店がありますが、邪宗門はその筆頭に挙げられる喫茶店。しかしその入り口は入りにくいオーラをめいっぱい醸し出しています。僕も今までなんども前を通りながら一度も入ったことがなかったのですが、不動産屋に行く前に時間が余ってしまったので意を決して入ってみました。
意外にも店内にはお婆さんと若い女性の二人。なんか癇癪もちっぽい舶来趣味のおじいちゃんの店だと思っていたんですが、さらに意外だったのがコーヒーがうまかったこと。コーヒーを飲みつけたすれっからしではなく、あまりコーヒーを飲まない人に飲ませたら、かなりの確率で「ここのコーヒーだけはおいしい」と言いそうな、そんなコーヒーでした。苦くなくまろやかなのにすっきりしてて系。どんぐりのイタリアンロースト系とは方向性がかなり違う丁寧なものでした。
しかし外からもちょっとだけ見えるけど、内装が気合い入っている。西荻の物豆奇など、この密度をみるとまだまだだなと思ってしまうなあ。

’08 12/22 追記
昨日を以て国立邪宗門は閉店してしまいました。エントリーの中で「癇癪もちっぽい舶来趣味のおじいちゃん」だなんて言ってますけど、若造が行ったこともないときのイメージだけで言っているだけなんで、お目こぼしを。
マスター名和さんの暖かさと物腰の柔らかさは、このあと4年間通うにつけ身に沁みております。
奥様とマスターのご冥福を祈るとともに、50有余年の歴史を閉じた建物にも感謝を。ありがとうございました。